ダトニオプラスワンDatnioides microlepis Bleeker, 1854

  • 記載

    Bleeker, P. 1854 (16 Feb.) Zevende bijdrage tot de kennis der ichthyologische fauna van Borneo. Zoetwatervisschen van Sambas, Pontianak en Pangaron [sic, Pengaron]. Natuurkundig Tijdschrift voor Nederlandsch Indië v. 5 (no. 3): 427-462.

  • 分類

    ニザダイ目 マツダイ科

  • 原産地域

    インドネシア

  • 原産地

    ボルネオ, スマトラ

  • 成魚サイズ

    40cm

  • 流通名

    ダトニオプラスワン

在庫情報

2022.11.12更新

  • 1尾

    5980円

スマトラ産
スマトラ産
スマトラ産
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ダトニオイデス類

体側に4本の黒い縞を持つ肉食魚です。
4本縞のダトニオイデスの通称名を持ちますが、
どの範囲で縞を数えるかで数が変わってしまうため問題があります。
せめて範囲を限定して説明してもらいたいものです。
従って縞の数だけでは種分けは出来ません。
学術的にはアイバンドを外して、鰓蓋を通るラインを1として体側から尾柄部までのラインを数えます。
本種は縞の数が他種に比べて多いため、区別できます。
30cmを超える大きさに成長しますので、
飼育水槽は大形のものが必要になります。

SMサイズ
1尾¥5980

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詳細説明

ダトニオイデス類の分類

最初にダトニオイデス類の分類は現在大きく変化している。
目のレベルもスズキ目 Perciformes ではなく、ニザダイ目 Acanthuriformes に置かれ、ダトニオイデス科 Datnioididae ではなく、マツダイ科 Lobotidae に成っている。
日本にも生息する海水魚のマツダイ Lobotes pacifica のグループに置かれている。
このグループは、特殊な歯の交換方式を持っており、この特化形質により同グループにまとめられた様である。
従って、現在ダトニオイデス科は消滅している。
ダトニオイデス類は5種、カンプベーリ Datnioides campbelli, ミクロレピス D. microlepis, ポロタ D. polota, プルケル D. pulcher, ウンデキムラディアトゥス D. undecimradiatus が認められており、インドからオセアニアにかけての淡水から汽水域に生息している。
各種類の説明はその項に譲るが、いくつかの種類においては種類の混同が多く見られ、ネット上では明らかな誤りが散見される。
日本に輸入される本属魚種はワイルド個体であるとされているようだが、多くの写真や生体を見るにつけ、記載論文の形態とは幾らか異なる個体を発見することがある。
一部の種類ではブリードにも成功し、場合によってはハイブリッドが生まれている可能性が無くはない。
間違いなく査定できる種類は、ニューギニアダトニオイデスと呼ばれている D. campbelli 位であろうか。
ダトニオイデス類の種査定は、基本的な形態形質や数量形質を使用することは当然としても、非常に似た種類に関しては外見の模様を重視している。
体側の黒帯(線)は種査定の重要なキーに成っている。
これに関してもネット上の数え方と、論文のそれとは違いがあり、またネット上の数え方にも違いがあるようで、統一がとれているとは言い難い。
ここでは記載論文を基に黒帯(線)の数や形を使用して解説を試みる。
体側にある黒線は頭部のアイバンドを除き、体幹部および尾柄部のバンド数をその種のバンド数としてカウントする。
しかし問題は、それ以外の背鰭軟条部基部にあるバンドと尾柄部にあるバンドの数、および関係性である。
全ての種で尾柄部には1~2本のバンドがあり、1本は尾柄部基部にあり、もう1本は尾柄部後端にある。
さらにもう一本尾鰭前半に明瞭な縞がいずれの種にもあるが(個体によっては点に成る)これは数えない。
文献に従えば、この尾柄部のバンドまでを数えて表すことになる。
特に後者のバンドが背鰭から延びるバンドに接触するかしないか、もしくは尻鰭まで伸びているかで、ある程度のグループ分けが可能である。
本種ミクロレピス D. microlepis は最も多く出回っている種類であり、体側の黒帯に幾つかのヴァリエーションがある。
よく知られているのは、5本の黒帯が明瞭な個体とそれ以上の黒帯(線)がある個体である。
前者はリアルバンドと呼ばれ、後者はプラスワンと呼ばれているようである。
この両者はそれぞれの分布域が異なり、リアルバンドは大陸側のメコン河、チャオプラヤ河などに分布し、プラスワンはインドネシアの島しょ部スマトラ、ボルネオに分布している。
ここでは、島しょ部に分布する通称プラスワンについて解説する。
1本目の黒帯は後頭部から鰓蓋を通過し腹鰭基部に達する。背鰭第1棘条にはかからない。
2本目は背鰭第3~5棘条から腹鰭基部と尻鰭の中間あたりまで伸びる。
3本目は背鰭第6~8棘条から尻鰭基部に達する。
4本目は背鰭第9~11棘条から尻鰭第3棘条~尻鰭軟条に達する。
5本目は背鰭軟条部の縁辺から弧を描き尾柄部基部に達する。
6本目は尾柄部後端を巻く。
個体により、黒帯の始まる位置は多少ずれることもある。
2本目の黒帯と3本目の黒帯の距離は、3本目の黒帯と4本目の黒帯の距離よりも近い。
また2本目以降の黒帯は、腹を巻く個体も多い。
腹鰭は棘条、第1軟条を除きほぼ黒い。
ダトニオイデス類の中では全長50cmオーバーで記録上最も大きく成る種類。