ブラックベリーレッドフックミレウスMyloplus sp.

  • 記載

  • 分類

    カラシン目 セラサルムス科

  • 原産地域

    南アメリカ

  • 原産地

    ブラジル

  • 成魚サイズ

    13cm

  • 流通名

    ブラックベリーレッドフィンミレウス, ブラックベリーミレウス

在庫情報

2020.12.04更新

  • Mサイズ1尾

    5600円

MLサイズ
SMサイズ個体

カラシン類。

体側に大きな黒い斑紋をもつ特徴的な魚です。
成長してもこの斑紋は残るようで、同属の中で際立っています。
背鰭や尻鰭の先端が伸張し、特に尻鰭は赤く成り綺麗です。
ブリード物が出回っていますが、いまだに学名が決まっていないようです。

Mサイズ1尾¥5600。

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メリットは生体が当日着きますのでダメージがありません。
発泡スチロールなどのごみが出ません。
宅急便より割安です。まとめ買いは非常にお得。

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店頭での販売は、外税価格になります。

詳細説明

本種に関しては野生種なのか品種なのか明確ではない。
ブリーダーは既に知っているかもしれない。
聞いてみればわかることだが、それが出来ない場合はある程度の推測で判断するよりない。
その手立ての一つは体型と斑紋、鰭の形状などである。
本種は商品名としてミレウス Myleus が使用されている。
しかし現在では、体側の特徴的模様や脂鰭の形状などからミロプルス属とするのが妥当だと思われる。
一般によく知られたメチニス属 Metynnis は脂鰭の基底が近縁な他属より長く、大きく見える。
そのことにより、背鰭基底は短く背鰭も大きく見えない種が多い。
ミレウスは脂鰭が小さく、その分背鰭基底が長いため、鰭が大きく見える。
ミロプルスは丁度その中間的な大きさにあたる。
例外はあるが、簡単に見分けるのには便利な方法であろう。
それでは種名は何に当たるのか?
本種の商品名が示すように、特徴である体側の黒く大きな斑紋がそのヒントになるだろう。
ミロプルス属の中で体側に黒い斑紋の出る種類は、2025年現在3種知られている。
スコンブルギー M. schomburgkii, アイラン M. aylan, サウロン M. sauron である。
後者の2種に関しては、記載されたのが去年2024年であるため、あまり知られてようだ。
スコンブルギーに関しても他の2種との関連があるため詳細はスコンブルギーの頁を参照して頂きたい。
この3種の中で、最も体側の斑紋が大きい種がアイランである。
アイランに関してはこの斑紋がどの程度のヴァリエーションを持つか知られていないようだが、スコンブルギーに関しては、かなりのヴァリエーションがあり、地域によっては斑紋が短く、ブロッチ状に成る個体も存在する。
サウロンは斑紋が細く明瞭でない個体もいる様だ。
鰭の形状はどうかと言えば、本種の場合、背鰭も尻鰭も何れも鎌形になり先端が伸長する。
今までの飼育経験からすると、全長が8cm程の個体ではこの形状に変化は見られない。
ミロプスル属の魚種では、多くの種で鰭に特徴的な変形が見られる。
特に雄成魚では尻鰭の縁辺が波のように変形することが一般であり、雌では前半部分が直線的な棒状に伸びることが知られている。
しかし、未成魚では鎌形に伸長するので、成魚のそれとは全く異なる形状である。
本種の鰭の形状は、スコンブルギーやアイラン、サウロンの未成魚のそれと同様だが、8cm近くに成っても未だ未成魚の形状を保っていることは不思議である。
8cmではまだまだ未成魚で、今後鰭の変形が見られるのかもしれない。
また、本種は尻鰭の色彩が鮮やかなオレンジ~赤色を示すが、3種の内未成魚でこの色彩を示すのはサウロンだけのようである。
成魚でもこの色彩は保たれるようで、鰭に関してはサウロンに近い。
アイランの鰭は背鰭、尻鰭ともに黒く赤味は無いようである。
以上のことを総合して考えるとミロプルス属のいずれの種類とも合致しない。
本種の最も目立つ特徴である黒斑はアイランに近く、鰭の色や形状はサウロンに近い。
海外の解説ではスコンブルギーとしている物もあるが、外部形態の特徴からすればスコンブルギーとは言い難い。
体型的にはサウロンとアイランに近い。
分布をみると、スコンブルギーはアマゾン水系に広く生息し、リオ・ネグロ河に多く生息している。
サウロンはシングー河流域のみに生息し、スコンブルギーと混生している場所もある。
アイランもアマゾン水系に広く分布するが、主に中流域以上の本流と支流に生息し、リオ・ブランコ河ではスコンブルギーと混生している。
外部形態のごく一部の情報からでは、なかなか結論が出ないが、キールの鱗の状態や最も重要な歯の形状と歯列形態を調べれば、恐らくそこそこの
結論が得られるのではないだろうか。
ここまでの推測では、スコンブルギーとサウロンの天然ハイブリッド、もしくはアイランとサウロンの人為的ハイブリッドの可能性が高いと思われる。
完全な結論を得たければ、最終的に分子系統解析を使用するしか方法は無いだろう。
いずれにせよ、サイズも大型にならず飼育し易いことから、観賞魚としての価値は非常に高い。